作家の顔
「先生、この人が村上春樹?」
本の情報誌「ダ・ヴィンチ」10月号の表紙を指さし、尋ねられました。今月号の特集「いまこそ、村上春樹」の大きな見出しと、バック一面に若い男性俳優の写真・・・残念。「違うよー!」と思わず笑ってしまいました
今や国民的作家と言われている村上春樹さん。作品はアジアやヨーロッパ、アメリカなどでも翻訳され各国で人気です。中国では「絶対村上(ばっちりムラカミ)」 台湾でも「非常村上(すっごくムラカミ)」などという流行語も生まれたそうです
最近は作家の方々の雑誌や新聞のインタビュー記事なども増えてきましたが、顔を認識する機会はまだ少ないですよね。特に村上春樹さんは写真を含めほとんどメディアに出ない方です
たくさんの作家の中には、名前だけでは性別もわからず「男の人と思ってたら女の人やった!」とびっくりしている人も(有川浩さんを男性と思っていた人、多し)
その村上さんが少し前になりますが、9/28の朝日新聞・朝刊に尖閣諸島、竹島など東アジアの領土問題について寄稿しています。中国では村上作品を含む日本の書籍が撤去されたり、文化交流にも影響を及ぼしていました。そんな状況を村上さんはどのように見つめているのでしょう?特有のメタファー(比喩のようなもの)をもちいた文章で書かれています。写真も掲載されているので、この機会に認識してくださいね。今、日本で世界的な文学賞に一番近いといわれている作家です。記事は図書室にも掲示しています
村上さんは、長編小説が代表作に挙げられることが多いですが、このようなエッセイなどの作品も多く、初期の作品では阪神間で過ごした高校生までの事を書いていて、案外身近な場所が語られたりしていますよ