Because I am a Girl
昨年の10月、パキスタンで下校途中のバスの中で15歳の少女が武装集団に銃撃されました。少女の名前はマララ・ユスフザイさん。
彼女の住む地域は、反政府武装勢力・タリバーンによって女性の教育や就労が反対されていました。そんな中、彼女は11歳の頃から海外のメディアやブログを通じて、女の子だからというだけで差別され教育を受けられないことがあってはならない、「勉強を続けたい」と訴え続けてきました。そういった行動による世界への影響力を嫌ったタリバーンが狙い撃ちにしたのです。
幸い、一命を取り留め回復したマララさんは誕生日でもある今月12日、国連によばれスピーチを披露しました。その内容はテロリストへの復讐ではなく、すべての子どもたちへの無料の義務教育や女性の自由と平等などを求めるものでした。
「One child,one teacher,one pen, and one book can chage the world」
1人の子ども、1人の先生、1本のペン、そして1冊の本、それで世界を変えられる
パキスタンだけではありません。日本にいると当たり前の事が、当たり前ではない国や地域が世界にはたくさんあります。
Because I am a Girl わたしは女の子だから/ティム・ブッチャー他、著 角田光代訳 (英治出版)
女性であること、子どもであること、この二重の差別をうけ、様々な困難に直面する途上国の女の子たちの問題を訴え、彼女たちが「生きていく力」を身につけることで、その国の貧困が少しでも減っていくことを目指す そんなキャンペーンを立ち上げたNGO団体プラン。それに賛同した各国の作家が各地のプランの活動を取材して書かれた短編集です。
訳者の角田さんも又、現地を訪問 「私は非力だけれど、何とかしたいと思うところからしか、物事は動かない」と強く感じたそうです。