なでしこ、命名10年
25日、ベトナムのホーチミンでサッカー女子アジア杯決勝・豪州vs日本戦が行われました。結果は日本が1-0で14回目の出場で初優勝。これで来年カナダで行われる女子サッカー・ワールドカップの出場権を手に入れました。
日本の女子サッカー代表チームが『なでしこジャパン』と命名され10年。ずいぶん浸透してきましたが、それまでの道のりは選手やスタッフにとって大変なものだったようです。
蹴る女/河崎三行 (講談社)
なでしこ不動のボランチ(チームのかじ取り役のポジション)として活躍する阪口夢穂選手を7年にわたり取材。彼女を中心に前回のワールドカップでの活躍を経て劇的に変化していく女子サッカー界の様子を詳細に描きます。
取材開始時は、男子サッカーに比べると注目度の低いマイナースポーツ。プロとは言え昼間は他の仕事をこなし練習は仕事の後。恵まれた環境とは言えません。
チーム最年少だった阪口選手は天才肌ルーキーとして注目されていましたが、所属していた田崎真珠(神戸)のチーム解散、自身のケガを経験し、もうサッカーはやめようと思ったこともあったそうです。そんな阪口選手がプレイヤーとして人間として成長し、チームに不可欠な存在になっていく様子を描いた臨場感あふれるノンフィクション。
体育大会・クラブ対抗リレーでの
ひばりのなでしこさん
なでしこ達の活躍を観て、競技人口も増えてきたそうです。我が校サッカー部にも中学女子部員が5名在籍中。がんばれ、ひばりのなでしこさん!
新なでしこゴール!~女子のためのサッカーの本/砂坂美紀 他 (講談社)
練習法はもちろん、身体だけではなく心や脳の鍛え方、ケガの予防、将来サッカー関係の仕事に就くにはどうすればいいか等、サッカーをやる上での色々な知識を集めた1冊です。
同じサッカーをやるのに男女の違いはないけれど、男子と女子では心と体の成長曲線が違います、なにより違うのは男女サッカーを取り巻く社会環境。そんななかで現在、頑張っている選手たちの言葉、役に立つかもしれない情報なども掲載されています。