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国境なき医師団とエボラウィルス

 アフリカ西部のギニアで、今年の春に発生したエボラ出血熱、隣国のシエラレオネやリべりアにも広まり、現在も治療法がないまま流行が続いています。

 先月、国境なき医師団の看護師として日本から初めて派遣された吉田照美さんが、シエラレオネから帰国されました。医療者も感染の可能性あり、と聞いていたので覚悟を決めての渡航。現地では、体感温度50度にもなる防護服を着て活動にあたったそうです。
 吉田さんは、高校生の時にアフリカで働く保健師の番組を見て、看護師になる事を決意。普段は国内で看護師として勤務、派遣依頼があると現地へ向かいます。
 将来、看護師を目指している人も多いと思います。同じ資格をいかして就く仕事でも、働き方や働く場所は様々。視野を広げて、色々なポジションがある事をぜひ知ってください。

 国境なき医師団( Medecins Sans Frontieres = MSF )は、1971年にフランスの医師らによってつくられた中立・独立・公平な立場の医療・人道援助活動を行う民間・非営利の国際団体です。日本をはじめ世界に28の拠点を持ち、1999年にはノーベル平和賞も受賞しました。
 医師団チームには、医師や看護師、薬剤師などの医療スタッフに加え、現地で事務的な仕事をこなすアドミニストレーター、物資の手配や建物の建設などを担当するロジスティシャンなど、医療以外の専門家もいます。日本ですぐに派遣に応じられるメンバーが200名程いて、東日本大震災でも翌日には現地で活動しています

 活動の特徴は「医療活動」と「証言活動」の2つです。
 医療活動は緊急援助を専門に、世界中のどこにでも48時間以内にチームを展開させる機動力があります。 証言活動は自分たちのPRはもちろん、活動地で目撃した事態を世論に喚起するジャーナリストとしての活動です。

 そんな証言活動をまとめたものが
妹は3歳、村にお医者さんがいてくれたなら。~わたしたちが900万人の人びとに医療を届けるわけ~ /国境なき医師団日本 編・著(合同出版)
 日本MSFのスタッフが体験、派遣現場で目の当りにした現実。世界には紛争、自然災害、貧困、女性の低い地位、様々な理由で必要な医療を受けられない人々がたくさんいます。
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 MSF事務局からは、国境なき医師団ってなんだろう?も取り寄せました。10代向けのリーフレットで、MSFの活動が解りやすく説明してあります。

 参考資料: 国境なき医師団HP http://www.msf.or.jp/