« 鉄道の日 | メイン | 準備中 »

ノーベル平和賞

 今年のノーベル平和賞は、子どもや若者の抑圧に反対し、すべての子どもの教育を受ける権利のために闘っている二人に贈られました
 ひとりはカイラシュ・サティヤルティさん。ガンジーの非暴力の伝統を守り、児童労働の根絶に取り組むインドの活動家です。
 そしてもうひとりは、パキスタン出身の17歳、マララ・ユスフザイさん、以前にこちらでも紹介しました。→Because I am a Girl

 パキスタンの、しかも17歳の少女がノーベル賞を受賞するのは初めてのこと。なんと受賞の報告は、化学の授業中に先生に呼ばれて知らされたそうです。マララさんは受賞のスピーチで、自分の起こした行動についてこんなふうに話しています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 パキスタンで女の子は、教育が完全に禁じられ、外に出るのもままならないまま13、4歳で結婚するのが普通。でも、学校にも行けず、なりたいものにもなれない、そんな人生を送るのはイヤだった。
 男の子と同じように教育を受けたい、将来の夢を実現させたいと思う強い気持ちで声をあげた。誰も声を上げない時に上げる声は大きく響き、みんなが耳を傾けざるを得ない。
 すべての子どもたちが教育を受け、過酷な労働を免れ、人身売買にあわないですむ権利、幸せな人生を送る権利がある。 最初は自分の為だけに上げた声だったけれど、今は自分の経験を通じて世界の子ども達に、権利のために立ち上がらないとダメだよって伝えたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 2人の母国であるパキスタンとインドは、現在とても緊迫した状況にあります。そして、それぞれがヒンドゥー教とイスラム教をあつく信仰しています。そんな二人が一緒に平和賞を受賞したことは、両国はもちろん、異なる宗教の間にいる人たちへも重要なメッセージとして届く事を2人は願っています。

  大好きな家族の事、母国の事、そして襲撃事件のことが書かれたマララさんの手記 わたしはマララ/マララ・ユスフザイ(学研マーケティング) は世界24か国もの言葉に翻訳されています。
          nhsmrr2.jpg

2人の活動に関連する本やマララさんのノーベル賞受賞のスピーチ全文の掲載された新聞なども一緒に展示しました。