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ひつじ年にちなんで

 羊は世界各地の食生活において最も受け入れられているテ―ブルミートといえるそうです。日本では家庭の食卓に上がることはあまりないと思いますが、宗教上、牛肉や豚肉は口にできない事はあっても、羊肉をタブーとしている国や宗教はないからです。
 あ、今年の干支に対して食べてしまう話は、なんですので・・・こんな情報も。

 羊は紀元前より人類にとって最も身近な動物のひとつで、東洋でも西洋でも、神への最適な捧げものとして考えられてきました。やがて「羊」は「よきもの」の意を備え、「美」「善」「祥」といった良い意味の漢字に羊の字が使われるようになります。
 羊に対する吉祥イメージはアジア全域に広がり、正倉院宝物にも羊文を表わした白綾や羊を描いた臈纈屏風(ろうけちびょうぶ)が存在しています。
 ただ羊の生息しなかった日本では、羊自体を吉十二支のひとつや異国の動物として認識、明治時代に実物が広く持ち込まれるまで、半ば想像上の動物に近い存在とされていたようです。        (東京国立博物館HP ひつじと吉兆 より)

 初めて毛むくじゃらの羊を目にした当時の人達は、びっくりしたでしょうね。
では、ひつじ年ですから、こちらの本を紹介。

 羊をめぐる冒険 /村上春樹 (講談社) 
 主人公「僕」のもとへ、忽然と姿を消した古い友人「鼠」からある日手紙が届きます。そこには牧場で草をはむ羊の群れの写真と、「この写真をできるだけたくさんの人の目に触れるようにして欲しい」という手紙が同封されています。
 「僕」が手掛けていた雑誌にその写真を掲載したところ、接触してきたある組織。写真に映りこんでいる背中に星型の模様をつけた特殊な羊を探し出すよう、半ば脅すように依頼される「僕」。
 その組織の権力者と重要な関わりのある1匹の羊を探すために、「鼠」からの手紙を手掛かりに北海道へ向かう「僕」。それは羊だけでなく、古い友人「鼠」をめぐる旅の始まりでもあったのです。

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 「僕」が札幌のいるかホテルで出会った「羊男」を主人公にした羊男とクリスマス/村上春樹(講談社)は、聖羊祭日(クリスマス・イブ)に穴のあいたもの(ドーナツ)を食べたばっかりに、呪われてしまった!羊男の災難を描いた物語。