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コンシェルジュという仕事

 様々な職種のプロにスポットを当て追いかける『プロフェッショナル~仕事の流儀』(NHK)という番組で、昨日『コンシェルジュ』が取り上げられていました。
 コンシェルジュ(concierge)とは、フランス語で「守衛、門番、管理人」という意味。大きなホテルを利用すると宿泊手続きなどをするフロント・デスクとは別に、コンシェルジュ・デスクが置かれています。多岐にわたりあらゆるサービスを提供するポジション、サービスの専門職が『コンシェルジュ』です。
 昨夜、登場したのは東京の高級ホテルでチーフ・コンシェルジュを務める阿部佳さん。以前、この人の本を買ったはず・・・と思い出したので紹介します。

わたしはコンシェルジュ~けっしてNOとは言えない職業/阿部佳(講談社)

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 阿部さんがコンシェルジュという職業を知ったのは、中学1年生の時に家族で訪れたヨーロッパのホテル。当時は老紳士が務めていることが多かったようで、その人たちにリクエストを出すと「魔法をかけたよう」に叶っていきます。
 例えば、同じ食事をするのも家族と行くのと仕事で利用するのとでは紹介するレストランが違います。阿部さんが「明日どこへ行こうかな?」と質問したら、その時の気持ちに一番しっくりくる場所を教えてくれます。
 どうして相手が何をしたいかわかるの?どうやって他人の気持ちを読み取って、しかもぴたりと当てることが出来るの?なんてすごくて不思議な職業なの?!阿部さんは、その時から「コンシェルジュになりたい」と思うようになります。
 そして阿部さんがどのようにしてコンシェルジュになったか、具体的な仕事内容、大変な事、心掛けている事、ホスピタリティの秘訣、なども紹介。もっと多くの人にコンシェルジュを知ってもらい、利用してもらいたいのだそうです。

 番組では「サムライに会いたい」「花火大会の見られる寿司屋に行きたい」「今日帰るのにパスポートを落としちゃった!」など、主に外国人へ対応する様子が取り上げられていました。相手と向き合うのではなく同じ方向を見る、無難な対応でなく前のめりに攻める、アグレッシブな阿部さんのもとには、現在1日300件を超える依頼が寄せられます。
 去年、日本を訪れた外国人観光客は、過去最高の1,341万人。2020年東京オリンピックに向けて、今後ますますその数は増えるでしょう。外国語はもちろん、コミュニケーション能力、想像力を生かした仕事です。興味を持った人は読んでみてください。番組の方も20(金)に再放送予定のようです。