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原作本、あります

 毎回人気のドラマの原作本。現在放送中のものも次々貸出され、なかには予約待ちも。

天皇の料理番/杉森 久英 (集英社)

 実在の人物・秋山徳蔵さんをモデルにした伝記小説です。実際「天皇の料理番」と呼ばれていた秋山さんの正式の肩書きは宮内庁大膳職主厨長。コック長です。

 主人公・秋沢篤蔵は、小僧のスタイルがカッコイイから禅寺の小坊主になりたい(実際になったのですがその悪ガキぶりがすぎて追い出されてしまう) といいだすなどちょっとユニークでやんちゃな少年でした。
 そんな秋沢は養子先の料理屋で出会った西洋料理が忘れられず、生まれ育った福井を家出同然に飛び出し上京。「人は本当に好きなことをして一生を過ごすのが正しいのではないか?」 と料理人への道を志ざします。思い立ったら努力を惜しまず、東京の名店を渡り歩き、ついには21歳の時に本場・フランスへ。当時料理のために留学することはとても珍しかったそうです。
 修業につぐ修業を重ね腕一本で世界の料理界から認められるまでになった秋沢に「天皇のために料理をつくってみないか」と大使館から声がかかります。
 帰国後、新しく設けられた宮内庁で初代総料理長となり、以来、大正~昭和と半世紀以上にわたって挑戦と冒険を続け、皇室のために腕をふるった秋沢の生涯を描いた長編作品です。

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 他にも、書店ガール1~3/碧野圭(PHP研究所)、三匹のおっさん、ふたたび/有川浩(文藝春秋)、 64/横山秀夫(文藝春秋)、アルジャーノンに花束を/ダニエル・キイス(早川書房) などがあります。