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いえいえ、文理(芸)融合

 宿題に、試験勉強に追われ「あー、もう、何のために勉強するんやろう?」と思ったことがある人、いると思います。
 志村史夫さんはその理由を「物事をその日の気分できめるのではなく、自分の頭できちんと筋道立て考えることが出来るようになるためだ」と言います。
 
文系?理系? ~人生を豊かにするヒント/志村史夫(筑摩書房)

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これからは、文理融合はもとより芸術もあわせた『文理芸融合』な人が求められると志村さんは言います。 

 大切なのは想像力と、物事を適切に処理できる力(智慧)。特に智慧は教科書を丸暗記しただけで身につくものではなく、筋道を立てて考えることが大切。そしてその原動力になるのは、疑問を持つことだといいます。これが出来そうで案外難しい。

 あなたは重要な現象に目をとめることが出来ますか? そもそも、その現象を重要と思えますか?強い関心をもてますか?子どもの頃は色々な事に「なんで?」と思っていたと思います。そんな「素直な観察」の基盤になるのは感性。感性を磨き大事にしましょう。志村さんは主体的に物事を考えていくことの大切さ楽しさを説いています。

 前回紹介した本も、本書も、「文系」「理系」という垣根をとっぱらった、バランスのとれた知性とは何か?「理文両道」を行くにはどうすればいいのか?を提案しています。
 文系か、理系のコース選択を迷っている人の直接の参考にはならないかもしれない2冊ですが、すべてはなんらかの形で繋がっています。学校の成績だけで、自分は文系、理系と決めつけないで、文理融合センスの磨いていきましょう。