マエストロ・小澤
先日、アメリカの音楽界で最も権威があるとされるグラミー賞のオペラ録音部門で、世界的に活躍する指揮者・小澤征爾さんの指揮、サイトウ・キネン・オーケストラによる『ラヴェル:歌劇《こどもと魔法』が最優秀オペラ・レコーディング賞を受賞しました。
サイトウ・キネンオーケストラは音楽家・齋藤秀雄さんから指導を受けたメンバーによって設立。小澤さんを始め、その多くの演奏家が齋藤スピリットを受け継ぎ、齋藤さんを直接知らない若い世代へも伝え、進化しているオーケストラです。
そんな小澤さんとオーケストラのヨーロッパツアーに密着した
小澤征爾 サイトウキネンオーケストラ欧州を行く/一志治夫(小学館)
ツアーのリハーサルや本番の様子をたくさんの写真と共に追いかけます。
公演のチケットは即日完売が当たり前ななか、なぜかミラノだけが3割しか売れていない。それを聞いた小澤さんは事実を団員たちに伝え「来なかった人が悔しいと思うような演奏をしましょう」と奮い立たせます。
来たお客さんに絶対いい思いをさせる、そんな想いが全員の心に湧きあがります。そして、結果は・・・。臨場感あふれる1冊。
小澤征爾さんと、音楽について話をする/村上春樹✕小澤征爾(新潮社)
音楽好きで知られる作家の村上春樹さんと小澤さんの対談集(というか村上→小澤のインタビュー集)。
ある時、2人で話した音楽談義があまりにも面白く「こんな興味深い話がここで消えてしまうのは惜しい、文章として残すべきだ!」と村上さん自ら行動を起こします。これまでの小澤さんと音楽の関わりをたっぷり聞き出しました。