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新着図書紹介

 304 社会をちょっと変えてみた/駒崎弘樹・秋山訓子 (岩波書店)

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 日々、私達の周りでおこる様々な社会問題。直接自分に関わらなければ「どこか遠くで起こっている事」「誰かが何とかしてくれたらいいのに」と、思いがち。
 そして、社会を動かすなんて、しんどそうだし、成果が出るとは限らないし、そもそもどうやったらいいのかわからないし・・・大半の人がそう思っています。
 でも中にはそんな社会的不満や不都合を解決するために、自分で何かやってみようと動き出す『普通の人』がいます。

 元東大生のラッパー・和田さんは、仕事をするうえで、戦後間もなく施行された風営法に疑問を抱きます。70年以上前につくられたこの法律は、社会環境が変わってきている現在では曖昧で働きずらい。どうにかしたい。

 ただ自分達には重要な問題でも、他の人にはどうでもよかったり、迷惑だったりすることもあります(特に和田さんの仕事場であるクラブなど) そこで、クラブやダンス業界の人達だけでなく、地域社会や政治家に働きかけ巻き込んでいきます。自分達に出来る事で行動をおこし、データを集め実態を事実化します。
 クラブをもうちょっと居心地のいい場所にするため、クラブ好きの人が、そうでない人たちの事を考えながら法律を変えていったのです。

 他にも、保育所が足りないと立ち上がったお母さんや、性的マイノリティ(LGBT)の人達が生きやすい社会にしたいと思ったごく『普通の人』が政治を動かした7つの物語です。
 こんなふうに、身近に転がる様々な不都合を自分で解決する方法を、ロビイングといいます。後半では具体的な方法も紹介。