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時の記念日です

 今日は6月10日、時の記念日です。
時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語 モモ/ミヒャエル・エンデ(岩波書店) を紹介します。
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   エンデ全集(左側)のモモには、エンデ自身が描いた“時間の花”を手にする
   モモの絵が掲載されています。
 

 むかしむかし、ある街の廃墟のような野外劇場に1人の女の子が住みつきました。ボサボサ頭でやせっぽっち、つぎはぎだらけのスカートに古ぼけただぶだぶの上着を着ています。大きく真っくろですばらしく美しい目と豊かな想像力と特別な力を持ったその少女が、主人公・モモです。

 ある時、街に人々の時間を盗み取るために時間貯蓄銀行の灰色の男たちが忍び寄ります。言葉巧みに人々に取り入って時間を倹約するようけしかけるのです。
 「友達とのおしゃべり、ペットのインコに餌をやっている時間、歌を歌ったり、本を読む時間etc・・・、日々、時間を節約して銀行に預けていただければ利子をつけてお返しします。そうすれば、あなたの時間は増える一方!」
 そうやって節約を始めた人たちは、一転せかせかした生活を送ることになります。だって、人生の楽しい時間を節約してしまったのですから。それに気づいたモモは皆を助けようとするのですが、灰色の男たちに狙われることに・・・。

 生きていく上で何が一番大切か、何を守るべきかを知っているモモと子どもたちの冒険の物語です。