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土曜日の午後

 土曜日の午後になりました。本校は、土曜日は全て授業日になっています。そもそも、学校が週休2日になったのは、日本人は働き過ぎだと言われ、労働者の休日を増やすために週休2日を導入したことにはじまります。国が導入したのですから、公務員は土曜日が休みになります。そして、公立の先生は公務員ですから、休みになります。先生が来ないと、学校は休みになります。ということで、学校も週休2日になったのです。そのために、土曜日の分の授業を減らさねばならなくなり、学習量が削減されました。「ゆとり」は何だかそのための理由付けのような気がします。でも、そのために日本の教育は全体のレベルが大きく下がってしまったといわれています。昨日述べた子供達の色々なことに関する興味関心が減退していることも、小・中学校で学ぶべき基礎的な内容が減ってしまったことに原因しているのかもしれません。昨日の報道で図書館の利用者と小学生の読書冊数が増えたと述べられていましたが、実は小学生の読書時間は減っています。これは、本をよく読む生徒と読まない生徒がはっきりと分かれてしまっていることを示しています。つまり、ここでも格差が生まれてしまっているということです。このような事態をどうすれば改善できるのでしょうか。
 これは、我々大人だけの課題ではなく、生徒の皆さんも考えておかなければならないことでしょう。大学へ入るためには、もちろん受験科目をしっかり勉強することも大切ですが、頭が柔軟で時間に余裕がある高校生の時に、様々な科目を学び、様々な本を読み、様々な文化財や美術品に触れることが、大学で、そして社会に出たときの自分に役立つのです。時はまさに“文化の秋”“読書の秋”まっさかりです。受験科目さえやれば良いという、近視眼的な考え方ではなく、幅広い教養を身につけることを意識しましょう。