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意欲と動機

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2009_12_05.jpg 今日で中間テストが終わった。今日一日ぐらい,明日のためにのんびりしたいだろう。今日は「切り替え」時。悩むことはさっぱり忘れて,明日から返却されるテストの結果を見てまたがんばって欲しい。
 ところで,よく言われることだが,「テストの点が悪いからなかなかやる気が起こらない」と。これは本当だろうか? 逆に,易しいテストで高得点をとったとき,本当に満足して進んで勉強をし続けるだろうか?

 意欲-「やる気」とも-が継続するためには,その行動を持続させる「動機づけ」が必要だ。「動機づけ」には「外発的動機づけ」と「内発的動機づけ」があり,持続させるのは「内発的動機づけ」のほうである。

 確かに,良い結果は意欲を一時的に向上させる。テストでいい点を取ることが目標になって行動(勉強)したから,いい点はそれがそのまま褒美になっているからである。テストでいい点を取る-いわゆる「外発的動機づけ」である。だが,目的が達成されればモチベーションは下がり,しかも,少しの努力で成果があったとき,それは次の行動の動機づけとしても移行しない。「こんなんでいいのか・・・・」と,見切って終わるからである。

 意欲ある子供の多くはテストで点を取ることが目的になっていない。「わからないことが悔しい」からであり,「将来の自分自身のため」なのである。いわゆる「内発的な動機」に基づく。テストの難易には関係なく,むしろ,難しいテストであればあるほど何とかしようと努力を継続させる。

 受験勉強は合格することが目的ではない。これでは「テストでいい点を取る」ことを目標としているのと同じである。そこを勘違いしている人ほど,勉強を始める時期が遅くなる。また,続かない。
 受験勉強は自分という人間の像を確立するためである。合格はあくまでもその一過程に過ぎない(重要であることは間違いない)。受験勉強しながら「自分自身と向き合う」感じがしたのは私だけだろうか。

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【配布物】
1.新型インフルエンザにより休校となったときの補充について
2.冬期勉強合宿の参加申し込みについて
3.漢字検定の結果返却