雲雀の優しさ・あたたかさ
今年は寒暖の差が激しく一ヶ月近く咲いていた桜も、先週末にはついに散ってしまいました。季節はどんどん過ぎていきます。高3の生徒諸君もだんだんと受験生としての自覚に目覚めているようです。
さて、雲雀を飛び出して新しい世界での生活を始めている、この春の卒業生の皆さんは元気で過ごしているでしょうか?今年の高校卒業式での来賓の皆さんの祝辞は、例年にも増して心に残るものでした。その一つをご紹介したいと思います。
同窓会会長の月山さんは、本学園の高校を卒業してから40年近く経っておられます。月山さんは、先日あることがきっかけで同級生のAさんがご病気であることを知ったそうです。そこで一人暮らしのAさんのことを心配した月山さんは、Aさんと月山さんの共通の友人である二人の方に連絡をとったそうです。そうするとそのお二人は、もうだいぶ以前からAさんのことを何かとお世話しておられるということがわかりました。月山さんはその話しを雲雀の同窓生以外の方にすると、「何と物好きな」「そんなお節介な」という反応が返ってくるそうです。月山さんは「でもこれが雲雀の良い所なんです。何時までも雲雀での友人を大切にしてください」と仰いました。私はこのお話をうかがって、自分がこの学園の教員であることを大変誇らしく思いました。このような雲雀丘の優しさ・あたたかさの根底には、初代理事長の鳥井信治郎氏の「親孝行のできる人は、何でも立派にできます」というお言葉があると思います。親子の愛情は家族愛の基本です。そして、友情は他人との愛情で最も大切なものの一つでしょう。“ひばりっこ”が人と人との繋がりを大切にするのは、何よりも素晴らしいことではないでしょうか。
学校の善し悪しを測る尺度はいろいろあるかもしれません。しかし、私はこの一事をもって、雲雀丘学園は「関西を代表する」どころか「日本一素晴らしい学園」だといっても言い過ぎではないと思います。あまりにも手前味噌かもしれませんが…。高3の皆さんもあと一年足らずの高校生活を大切にして、一生の友達をこの雲雀丘学園で見つけてください。
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