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学力の向上について⑩

大脳生理学が流行ですね。
「バカの壁」の養老孟司さんが「学問が最終的に突き当たる壁は自分の脳である」と書いたことから、脳のはたらきに注目が集まりました。「感動する脳」「ひらめき脳」などを出されている茂木健一郎さんはAha体験やクオリアなどをマスコミを通じて世間に広めましたし、川島隆太さんの脳トレがDSになったのも最近の話です。「海馬-脳は疲れない」「進化しすぎた脳」を出されている池谷裕二さんも読みやすくてお薦めです。

私がこの連載の参考にしているのが、築山節さんの「脳が冴える15の習慣」です。このジャンルの本の中には怪しげなものも多くありますが、築山さんは脳神経外科医で脳機能の回復を専門にしてこられて、その経験を織り込んで執筆されているので、安心して読むことができます。「フリーズする脳」の著者と言えば、ご存知の方も多いかもしれません。

その前書きでこう書かれているのがこの本を薦める理由です。
『多くの現代人がいつの間にか脳の力を衰えさせているとき、欠けているのはたいていの場合、ごく基本的なことです。ただ、そのことに自分では気づかず、脳を働きにくくさせる方向に進んでしまっている。それを回復させるために大切なのは、気が向いたときに脳トレーニングを行うことよりも(それはもちろん良いことですが)、その「ごく基本的なこと」を生活に取り入れる、つまり脳にとって良い習慣を身につけることです。』