« チューリップ観察日記 | メイン | テレビの創生期 »

サンタクロースは実在するか

 冬休みに入りましたので、今日からはお子さまにも読まれることを意識した内容にしています。

 今日はクリスマス・イヴ Christmas Eve ですね。「イヴ(eve)」は「evening(夜、晩)」と同義の古語「even」の語末音が消失したものですから、正確には「今夜は…」ということになります。クリスマス・イヴにはクリスマスケーキや鶏(七面鳥)を家族で囲んで食べることになっています。また子供にとってはこの夜、サンタクロースがプレゼントを持って来てくれる嬉しい日となっています。

 8歳の少女ヴァージニアが新聞社に出した「サンタクロースっているんでしょうか」という手紙に対するニューヨーク・サンの社説は有名ですね。1897年のクリスマスですからもう110年も前のことになります。分からないことがあったら新聞社のコラム Question and Answer column に手紙を出すように勧めたのはお父さんだそうです。少女の素朴な疑問に対して真剣に向き合った社説の論説委員チャーチもすばらしい人だと思います。そんな素敵な大人たちに育まれたヴァージニアはColumbia大学の大学院で修士号を取得し、1912年から教壇に立つ先生となりました。最終的には校長先生にまでなり、47年も教育者として活躍したそうです。
 The most real things in the world are those that neither children nor men can see. (この世で最もたしかなことは大人にも子どもにも見えないものなのです。)という一節は、傲慢になってきている人間が一瞬でも謙虚になることの大切さを意味しているのではないでしょうか。
http://www.newseum.org/yesvirginia/
偕成社から日本語訳も出ています。東逸子さんの挿絵が素敵な絵本です。
A.M. / M.N.