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年末年始の風景③

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 明けましておめでとうございます。
一年の最初ですので、「暦」の話から始めたいと思います。

 古代中国では、過去に関する記録を「歴」,現在から未来に関する記録を「暦」といい、これをともに扱う役職を「史官」といいました。今で言う歴史学者と天文学者を兼ねたような仕事です。また「暦」は未来を扱うものですから、予言的な性格を持ち、占星術と大きく関わっていました。

 現在私たちが使っている「グレゴリオ暦」は1582年にローマ教皇グレゴリウス13世によって制定されたものです。日本では1872(明治5)年に採用され、同年12月3日を1873(明治6)年1月1日としました。
 従来用いられた「ユリウス暦」では、通常の年(平年)は1年を365日とし、4年ごとに閏年をおいて366日として、平均年を365.25日としていました。しかし、実際の平均回帰年(太陽年)は約365.2422日であるため、ユリウス暦の方式では1000年ごとに約7.8日の誤差が生じてしまいます。そのため、比較的頻繁に補正する必要がありました。

 これに対して、新たに定められたグレゴリオ暦では、平年は1年を365日とし、4年ごとに閏年をおいて366日とするところまではユリウス暦と同じですが、さらに調整を加えて平均年を365.2425日としました。この調整とは「西暦紀元(西暦)の年数が100で割り切れて、かつ400では割り切れない年は閏年としない。」というものでした。これによって、3000年に約1日の誤差となりました。3000年の間には地球の軌道や自転などの変化から異なる補正が必要となるので、十分な精度があると言うことができます。

 今日は一年の最初です。新しいカレンダーをながめながら、今年やろうと思うことをいろいろと考えてみて欲しいと思います。夢をたくさん見ることは悪いことではありません。それを1つでも、2つでも現実に近づける努力をすることこそが成長につながるのです。55期生の皆さん、頑張りましょう。A.M.