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冬休みの読書状況から①

 週末までに提出された読書カードから、冬休み中の読書について状況を分析してみました。冬休みの課題は「指定図書リストに載っている作品を含め、3冊以上読もう」でした。提出された読書カードは586枚ですから、一人平均3.5冊読んでいる計算になります。思った以上に本を読むことに抵抗のない学年なので、感心させられます。

 指定図書でよく読まれていたのは、次の4作品です。ロマン・ロラン Romain Rolland はフランス人,スタインベック John Ernst Steinbeck はドイツ系アメリカ人で二人ともノーベル文学賞作家ですが、かなり昔の人ですね。5千円紙幣で有名になった樋口一葉は明治時代の女流作家,灰谷健次郎は一昨年に亡くなられた児童文学作家です。思った以上にいろいろな作品へ関心を持ってもらえたように思います。

樋口一葉「にごりえ/たけくらべ」24名
ロマン・ロラン「ベートーベンの生涯」21名
灰谷健次郎「太陽の子」20名
スタインベック「ハツカネズミと人間」17名

 自由図書では、田村裕(麒麟)の「ホームレス中学生」が49名と圧倒的に多かったほかは、美嘉の「恋空」が12名,東野圭吾の「探偵ガリレオ」6名が目につきました。テレビや映画で話題になった作品ですから、読んでみたいと思うのももっともだと思います。話題作を読むこと自体は否定しませんが、作品の中にはマスコミの作り出した話題性だけで内容の薄いものもあります。長い時間の中でも読み継がれてきた古典作品に匹敵するほどの内容がある作品はそう多くはないと思いますがいかがでしょうか。A.M.