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地球のなおし方 春の読書から

 指定図書から「地球のなおし方」を紹介します。

 著者のデニス・メドウズ Dennis L. Meadowsは1972年に「成長の限界 The Limits to Growth」を書いて話題になった人ですね。近年、地球環境問題を扱った本は数多くなりましたが、地球の状態を30年以上にわたって見つめ続け、10年毎に緻密な分析に基づいた地球再生への提案をし続けている著者の提言には説得力と重みがあります。悲観的な憶測だけを書いた本が多いなかで、システム・ダイナミクス理論とコンピュータによるモデリングを用いて、世界の人口と物質経済の成長の長期的な原因と結果を分析し、読者に「個人としてどのようなスタンスや方法を使えばよいのか」を考えさせてくれます。
 著者は「21世紀に実際に何が起こるかという予測をするために本書を書いたのではない。21世紀がどのように展開しうるか、10通りの絵を示しているのだ。そうすることで、読者が学び、振り返り、自分自身の選択をしてほしいと願っている」と述べています。中学生でも十分に読める内容だと思います。

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