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 いよいよ最終回です。どれだけの人が授業始めに答えてくれるのか、不安なのですが…。さて、問題です。

月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。
舟の上に生涯を浮かべ、馬の口とらへて老いを迎ふる者は、日々旅にして旅をすみかとす。
古人も多く旅に死せるあり。
予も、いづれの年よりか、片雲の風に誘はれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、去年の秋、江上の破屋に蜘蛛の古巣を払ひて、やや年も暮れ、春立てる霞の空に、白河の関越えんと、そぞろ神の物につきて心を狂はせ、道祖神の招きにあひて、取るもの手につかず、ももひきの破れをつづり、笠の緒付けかへて、三里に灸すうるより、松島の月まづ心にかかりて、住めるかたは人に譲り、杉風が別墅に移るに、
  草の戸も住み替はる代ぞ雛の家
表八句を庵の柱に掛け置く。

 授業始めの日に読書記録用紙と一緒に解答用紙を配布します。賞品付きですよ !