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選特生物 授業の補足24

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 中間考査が終わりました。最終日の試験が返却されるとは思っていなかったかもしれませんが、早急に振り返りをさせたかったので、文理とも返却しました。平均点はまずまずですが、それぞれ課題は少なくありません。特に理系では【1】【4】で扱った目や耳などの受容器が今ひとつでした。受容器が受け取る刺激の大きさが変化しても、感覚神経の興奮の大きさは変化しません。刺激が大きくなったら興奮の頻度が変化するだけという基本的なところを押さえていないといけませんね。気柱の共鳴は物理Ⅰでの既習範囲ですが、戸惑ったようすがうかがえました。週明けに解説プリントを用意しておきますが、自分でもう一度取り組んでおきなさい。
 【6】で出題したテトロドトキシン(TTX)とテトラエチルアンモニウム(TEA)について解説します。TTXは一般にフグ毒として知られていますが、真正細菌によってつくられるアルカロイドです。習慣性がないので、鎮痛薬として医療用に用いられます。TEAは電位依存型カリウムチャネルのブロッカーです。本問ではこれらの神経毒についての知識は必要ではなく、グラフから何を阻害しているのかを推定することが求められています。TTXでは活動電位が発生していないことからNa+チャネルが、TEAでは過分極undershootが見られないことからK+チャネルがそれぞれ阻害されていることを推測できます。静止電位や活動電位がどのようにして発生しているのかをイオンの動きとともに復習しておいてください。