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ELCAS2011 Report9

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 生物を受講しているY.S.さんの3回目のレポートです。前回はウキクサのことが書いてあったように思いましたが、今回はインフルエンザウイルスについてのようです。タミフルはロシュ・中外製薬が販売しているオセルタミビルの、リレンザはグラクソ・スミスクラインが販売しているザナミビルのそれぞれ商品名です。インフルエンザウイルスの表面にあるノイラミニダーゼという酵素の阻害剤です。ヘマグルチニンとともに変異の大きいタンパク質で、インフルエンザの種類が多い原因といわれています。

 第3回目はインフルエンザウイルスの生活環やタミフル,リレンザの構造についての講義を受けました。インフルエンザウイルスは自分自身だけでは増殖することができず、生物の細胞質に入り込むことで増殖をします。そこで細胞質から増殖したウイルスを遊離させる役割をもつのがノイラミニダーゼです。ノイラミニダーゼの一部が少し変異しただけでタミフルが効きにくくなるそうです。今回はRasmolというソフトを使って、ノイラミニダーゼの野生株とH274Y変異株の構造を比較しました。ちょっとした変異だけでタミフルが効きにくくなってしまうということを知ってとても驚きました。また、H274Y変異株が発見されたのはヨーロッパだと聞きました。それが日本に伝わり、タミフルが効かないという事態に陥ったそうです。これはタミフルに対する耐性をつくるために変異が起こったのではないことを意味します。
 とても難しい内容でしたが、初めて知ることばかりで勉強になりました。次回も楽しみです。