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生物学オリンピック本選レポート2

 昨日の遅くにレポートが届きました。試験の内容は簡単ではなさそうですが,楽しんで取り組んでいるようすが伝わってきます。

 本日は試験最終日でした。最初に昨日と同じように予備体験としてコウジカビと米コウジ、線虫捕食菌のプレパラートの作成、観察をしました。二つ目の予備体験はマイクロピペットと電気泳動でした。電気泳動は毎年試験に出るらしく、かなりの人が噂していました。昼食をはさんで、一つ目の試験は菌類の観察と属の同定でした。6種類のシャーレに入ったカビ、酵母を胞子の特徴を観察、スケッチし、胞子、菌糸、コロニーの状態から二叉分岐型の検索表を用いて属の同定を行うものでした。二つ目の試験はDNA解析と系統樹についてでした。DNA解析は3種類のサンプルを制限酵素を用いてそれぞれ切断し電気泳動でその切片の大きさを見るものでしたが自分も含め、周りの人はバンドが重なり過ぎてうまく読み取れませんでした。そして、系統樹は四つの海洋生物の幼生を観察して、幼生の名前とその成体を答えまた系統樹に当てはめるものでした。出てきたサンプルはマキガイの幼生(トロコフォア幼生)、ホヤの幼生(オタマジャクシ型幼生)、ウニの幼生(プルテウス幼生)、ウニの胞胚期の四つでした。僕はホヤの幼生の名前以外は正解できました。
 試験後は夕食を食べながらJAXAで国際宇宙ステーションにある実験棟きぼうの生命科学実験を担当されている矢野幸子先生の講演を聞きました。宇宙で行われている生物実験について、きぼうの実験映像を交えながら説明していただき、重力が無いことが研究の要であるのに、実験するのが無重力下であるがためにたくさんの苦労、工夫をしていることがよくわかりました。
 今日はこれで終わりです。明日は植物園、最先端研究体験、明後日は講演会、表彰式とお楽しみが満載なので楽しんできます。