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【修学旅行リポート】ヒグマと人間の共生

4つの感響プログラムのうち、「ヒグマの森づくり」に参加しました。 とは言っても、実際にヒグマの姿を観察したわけではありません。 ヒグマの住む山を歩きながら、ヒグマの生態を学ぼうというプログラムです。

参加メンバーを3班に分け、班ごとにガイドさんに解説していただきながら、山をゆっくりと進んで行きます。 木々のざわめき、鳥たちのささやきが澄んだ空気に美しく溶け込んでいます。 道は、緑の絨毯のごとく、大きなフキがたくさん生えていました。 ヒグマはフキの茎を食べます。 試しに茎をかじってみると苦かったですが、フキのよい香りもしました。

ヒグマは肉食のイメージがありますが、食べるもののほとんどは植物であることに驚きました。 主に食べるものはさきほどのフキや、ヤマブドウ、クルミなどで、たまにアリやエゾシカも食べるそうです。 食べた物によって、糞の形が異なることが面白かったです。 木に設置された隠しカメラには、ヒグマが木に背中を擦り付けて楽しそうにしているところや、エゾシカがつぶらな瞳でカメラを覗いているところが写っていました。 これらの映像は野生動物の生態研究に使われるそうです。

山を降りた後は、公民館でガイドの方のお話を聞きながら、珍しい食べ物を食べました。 それは何と熊の肉! 北海道民でもなかなか熊の肉を食べる機会はないそうなので、とても貴重な体験になったと思います。 おそるおそる食べて見たものの、見た目も味も普通の肉と変わらず、とても美味しかったです。

最近ヒグマによる農作物の被害が問題になっているそうです。 こうした被害を防ぐために、ヒグマをどんどん殺処分しようという考えもあるそうです。 しかし、人間が山に捨てたジュースの空き缶、お菓子のゴミなどを食べてしまい、人間の食べ物に興味をもつようになって農作物に被害が出ている側面もあるようです。 ヒグマを害獣にしているのは、我々人間かもしれません。 ヒグマと人間の共生のために何をすべきか考えさせられたプログラムでした。