« 【修学旅行リポート】お昼は牛丼 | メイン | 【修学旅行リポート】ヒグマと人間の共生 »

【修学旅行リポート】「いただきます」の意味

「感響プログラム」として「森の声を聞く」「森の民アイヌに倣う」「ヒグマの森づくり」「エゾシカの保護管理」の4つのテーマに分かれて体験に出かけました。 そのうち「エゾシカの保護管理」に同行しました。

簡単な説明のあと,まず向かったのは食肉加工場「ジビエ工房『森の恵み』」です。 ここは近隣で駆除されたエゾシカを年に300頭以上,食肉として解体,加工している施設です。 ここでは,解体中のエゾシカを見学。

ハンターの方の説明を聞き,なぜエゾシカを駆除しなくてはいけないか,どのように駆除するのか,そしてなぜ野生動物の食用肉「ジビエ」として加工するのかなどを知りました。 それぞれの行いに,村の人々やハンターの方々の一貫した考え方があり,自然と真正面に向き合う真摯な姿勢に感動しました。

続いて,エゾシカの被害を受けている畑に設置されている「電気柵」を訪れました。 そこで実際に柵を触って「体験」(電圧は低く設定しています)。 さらに,大勢で手をつないで「電気柵で実験」も。 他には野生動物を捕獲する罠なども見学しました。

最後に,およそ10年前に廃校になった小学校の体育館で,エゾシカの肉を使った味噌汁を試食しました。 豚汁などとは異なり,野生動物のため脂肪分が少ない肉でしたが,おいしくいただき,全員「完食」。 食べ終わったあと,ハンターの方から「いつも『いただきます』と言ってから食事をしていると思うけど,ここでその意味がわかったのでは」と。

「人間は食べないと生きていけない。他の命をいただかないと生きていくことができない」

当たり前のことを,あらためて考えさせられる経験となりました。