« 感性は感動から、PTA文化講演会 | メイン | 雲雀丘学園からイジメを退治したい »

親孝行の木(気)を立派に繁らせたい

P1010370.jpg      P1010366.jpg
葉に「親孝行」を書きます。    全校生の「葉」を集めてこの木を繁らせます。

来る10月1日は学園の創立記念日、学園ではこの日を「親孝行の日」としています。中高では昨年は生徒の自主的な親孝行としていましたが、今年度は生徒会や先生方が一体となって、学園全体の活動として親孝行に取り組もうとしています。

二つあります。こちらは生徒会が中心です。みんなで親孝行をして「親孝行の木(気)を育て葉を繁らせよう」というものです。生徒会は親孝行といっても具体的には何ができるのだろう、ということで各教科の先生に聞きました。やることはたくさん出てきました。そして、やったことや、これならできる、といったことを紙で作った葉に書き、木の枝に貼り付け、親孝行の日までに大きな木(気)に繁らせていきます。

もう一つは生徒が日頃の感謝の気持ちとして、料理を一品ご家族に提供しようというものです。本校の家庭科では調理実習や保護者のご協力を得ながら8年前からEco弁当作りの指導をしてきました。ほとんどの生徒が、料理一品を作れる技術は身につけているため、きっかけを持てば実践できます。料理に上手下手はありません。雲雀丘学園の生徒として親孝行の日にぜひご家族に感謝の気持ちを表現してほしいと思います。

家庭科の先生によれば、今回の試みはご家族への感謝のみならず、生徒に保護者と一緒に台所に立ってもらうことも目的としているとのことです。親子が同じ空間で自然に共同作業を行いながら、横で子供を見守ることができ、親子の会話(台所コミニュケーション)も期待できます。親孝行の日を通して、親子の幸せなひと時を過ごしてもらえるなら有り難いことです。

保護者の皆様にお願いがあります。生徒が作った料理にぜひ感想を寄せてください。どんな料理でしたか? 味はいかがでしたか? どんな話をしましたか? 家族の感想は? 短くて結構です。いただいた感想を紙で作った葉に書き込み、こちらもその葉を親孝行の木(気)の枝に貼り付け、立派に繁らせたいと思います。

雲雀丘学園の創立者、鳥井信治郎は「親孝行な人はどんなことでも立派にできます」と言いました。親孝行は人間的な成長の源泉、規範になります。これが本学園の建学の精神です。親孝行は古めかしいものではなく、現代社会においてきわめて新鮮なメッセージを持つものです。また親孝行というと子供から親に、の感がしますが本来は親子の深い絆、双方向のものです。これを機会に親子の在り方についても話し合っていただければと思っています。

中高生の多感な頃は感謝の気持ちがあっても、なかなか素直に「ありがとう」の言葉を言えないものです。言葉は「言の葉」です。感謝の気持ちを1枚の葉に託して伝えたいと思います。みんなで力を合わせてたくさんの葉が繁った大きな木(気)を作ろうではありませんか。(2016.9.22)