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「エトヴァス・ノイエス」

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この土日(1月13日、14日)、学園の中学入学試験と、大学入試センター試験が行われました。昨年は雪が降り今年も厳しい寒さが予想され心配はしていましたが、まずまずの天気で、無事入学試験を終えることができ安どしています。今年は昨年を100名以上上回る907名の受験生にお越しいただきました。有難いことです。センター試験のほうも本校の高3生、今日は登校して自己採点を行いましたが、日ごろの成果を存分に発揮してくれたと確信しています。

20180117-2.jpg 1946年ごろ、堂島の研究所長室での佐治敬三 今年初めの「学園長便り」で「日々新たに」を書きましたがそれに続く「エトヴァス・ノイエス」をお話しします。 本学園の2代目理事長佐治敬三はサントリーの2代目の社長で、創業者鳥井信治郎の次男、サントリーを大きく発展させた人です。経済人、文化人としても著名でしたがもともとは学究肌で学者になりたいと思っていました。進学した大阪大学理学部で生涯の師、有機化学の第一人者の小竹無二雄教授と出会います。

小竹教授はドイツ留学時代、師事していた博士から毎日必ず「エトヴァス・ノイエス?(何か新しいことはないか)」と尋ねられたといいます。「真理の探求に休みはない。毎日が真剣勝負と思えば“エトヴァス・ノイエス”のないわけがない」教授から聞いたこの言葉は佐治敬三の心に深く残り日々新たなものを求め、革新を目指すことは氏の一生のテーマとなりました。

「同じこと しとったらあかん」。サントリーでは年初、各部署でそのレベルに応じ方針を発表しますが前年と同じ事は言いません。いえば「去年もそんなこと言うとったな」になります。世の中はどんどん変化します。競合は負けじと次の手を仕掛けてきます。そんな中、同じこと、すなわち停滞はあり得ないのです。
成長を求めるところ、新しい発見、方法は必ず出てくるものだと思っています。(2018.1.15)