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図書館の歴史 ⑤

<日本編> 5  市民の図書館へ

60年代に入り公共図書館は停滞します
当時の米・ニューヨークなどの大都市の図書館一館の1年間の貸出冊数が、日本の全公共図書館(750館ほど)1年間の貸出冊数より多かったのです(ちょっとびっくりですね)
イギリスの図書館視察に行った関係者も「教育し与える日本の図書館に対して、イギリスの図書館は奉仕し使われる図書館だった」と報告しています

「求める人に、ふさわしい資料を、ふさわしい時に、ふさわしい方法で提供する」サービス重視の観点に基づき、これを徹底していくのはもちろん、それを人々に知らせなければなりません。そのためには大規模の図書館よりも、中小規模の図書館で展開していこうと、データを集め計画をたてます
そして、モデル図書館として動き出したのが、東京都日野市でした。まず1台の移動図書館(自動車文庫・ブックモービル)から始めまります。これは新しい図書館を人々に浸透させていくための選択です。自発的に来館してこない人たちの手元まで本を接近させる。待っているのではなく、こちらから出かけて行ってアピールする。図書館とは建物のことではない。<閲覧室のない図書館>からのスタートです。そして蔵書の半分は児童書という児童サービスの重視。これが市民の強い支持を得て、行く先々で利用者があふれていたそうです。大成功です

1台だった移動車が2台に、その後まず児童図書館を建て、分館を建て数を増やし、最後にやっと、メインとなる中央館を建ち上げたのです。この日野市の取り組みが各地での新しい図書館づくりのよびかけになりました

なぜ、そんなに日野市立図書館のことを、語っているんだろう?と思われるかもしれませんが、図書館学を学ぶ人にとって「日野市立図書館」は避けて通れないキーワードです
有川浩さんも小説・図書館戦争シリーズで「日野の悪夢」として日野市を取り上げていますよね。日野市は実在します。もちろん小説のような事はありません!

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宝塚市立図書館の移動図書館「すみれ号」 利用したことがある人もいますよね
                              宝塚市立図書館HPより