進路指導研究会での講演
5月16日(火)、大阪府高等学校進路指導研究会において、進路指導主事の皆さんを対象に“学校マネジメント改革~芦間高等学校での実践を踏まえて~”というテーマで講演を行ないました。
前任の芦間高校は総合学科制をとっており、“自らの進路は自ら切り拓く”というのが基本になっており、生徒達の進路は4年制大学から短大・専門学校・就職と多岐にわたっています。このため生徒達の進路実現のためには、さまざまなきめ細かい取り組みが必要になってきますが、これらを円滑に進めていくためには学校全体としての組織的な動きが不可欠です。4年間の試行錯誤を重ねた結果、高校入学時の進路希望と卒業時における進路実績がほとんど変わらない、つまり生徒の進路に対する満足度は非常に高いというレベルになってきましたが、この背景には、個々の教員の情熱はもとより、進路指導部と各学年団、教務、各教科等との連携強化といった全教員あげての協力体制があげられます。進路指導主事は教務部長や生指部長と共に学校経営の中枢を担う重要な位置づけにありますが、その最大の役割はいかに進路に向かっての求心力を高めていくかということであり、それぞれがバラバラに動いていたのでは到底大きな成果は期待できません。
従って、今回の講演では進路に対する個々の施策やテクニックではなく、一段と高い視点に立って「学校をどのようにマネジメントしていくのか」、「校長のスタッフとして戦略構築にいかに参画していくのか」、「中期の視点に立っていかに計画を策定していくのか」、そして「P(プラン)-D(ドゥー)-C(チェック)-A(アクション)といったサイクルをいかに回していくのか」、「リーダーシップをいかに発揮していくのか」といった切り口でお話ししました。
講演後、多くの方と意見交換をさせていただきましたが、各学校において新たな方向を模索されていることがわかりました。少子化が進む中で公立・私立を問わず、従来の延長線上での取り組みからの脱却をはかることが必要になってきます。
21世紀の日本にとって、教育は最大の課題の一つであり、今後それぞれの学校が切磋琢磨することにより、教育の充実をはかっていくことが大切です。
目下、本学園においても来るべき4年後の創立60周年を見据えた“新しい学校づくり”に向けて、さまざまな検討を行なっていますが、早急に具体的な活動計画に落とし込んでいきたいと思っています。