第2回 慶應大学 連携講座の開講
6月17日(土) 総合政策学部の井庭 崇(いば たかし)専任講師にお越しいただき、第2回慶應大学連携講座を実施しました。今回の講義のタイトルは「未来社会をデザインする」という90分の2コマの授業で、大学で行われている授業とほぼ同じ内容です。
出席者は高校1年生1名、高校2年生3名、3年生20名の計24名でした。
この講座の受講にあたっては“考えられる目覚まし時計を10以上持ってくること”という課題が与えられており、各人が思い思いのアイデアを持ち寄りました。最初に井庭講師からパソコンの父と言われているアラン・ケイの「未来を予測する方法は未来をつくってしまうことである」という言葉の紹介があり、その後4名毎のグループに分かれてそれぞれのアイデアの紹介と、そのアイデアのしり馬に乗って新しいアイデアを出すというブレーンストーミングによる討議が行われました。この手法は民間企業においては新製品の開発や、販売の増加をはかるために頻繁に使われています。その後、各グループから討議内容についての報告がなされました。
具体的な例を示すと
「起きるまでしゃべり続ける」「メニューが選べる」
「スイッチが切れるとオーブントースターとコーヒー沸かしのスイッチが入る」
「毎日異なる音の出る」「臭いと風の出る」「ユニセフ募金アラーム」「エコ」
「空気が抜けるベッド」
「マウスピース」「骨伝導」等 さまざまな目覚ましが紹介されました。
『アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない』(アルバート・ハーシュマン)という言葉がありますが、アイデアをわかりやすく図示したものもあり、実に興味深く聞かせていただきました。
井庭講師からはジャック・ホスターが『アイデアのヒント』の中で述べている、「どんな部署に配属されようとアイデアを知る方法は知っておくべきだ。・・・・・中略・・・・・つまるところ今ほどアイデアが求められ、アイデアが生きる時代は歴史上なかったのである。」という言葉が紹介されました。また受講生達(高2・3生)の報告の数々にも指導助言や解説がつけられる等、ワークショップ形式の授業の楽しさを感じた講義でした。講義の終了後にはレポート提出課題も呈示され、更に次回講座内容も紹介されました。この講義には受講生のみならず本校の教員も参加し、充実した3時間を過ごさせていただきました。今回講義いただいた井庭講師に対し心よりお礼を申し上げます。次回は7月22日(土)、熊坂賢次教授にお願いする予定です。