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中学・高等学校の挑戦 ~③凡事徹底

本校では教育活動の第一に人間教育の充実を掲げています。人間教育というと何か難しい特別のことを考えがちですが、決してそうではありません。
 以前勤務していた松下電器の創業者である松下幸之助氏は、数多くの取引先がどのような会社であるかを見分けるのに三つの簡単な基準を持っておられたようです。一つ目は挨拶、二つ目は整理整頓、三つ目はトイレの掃除です。
また、晩年の松下政経塾の開塾式で「政治家を志すなら、まず自分の身のまわりをきっちり掃除するようにしなさい。自分の身のまわりを美しくできない人間に政治というような大きなことはできない。」という話をされたと聞いています。
 私もこれまで多くの企業や事業所を訪問させていただきましたが、大きな声で「おはようございます」「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」という元気な挨拶が返ってくるところは職場が活性化していますし、整理整頓ができているところは事務や経理処理よりが迅速かつ正確であり、トイレが綺麗に掃除されているところは概して業績が伸びているところが多いように感じました。少なくとも汚いトイレで業績を伸ばしている会社は皆無でした。またこれらが社員に徹底されているところは電話の応対、接遇の仕方、きめ細かい心配り、服装といったことも概してできていました。
 社会で役立つ力のベースが人間力にあるのは間違いありませんが、人間力を高めるための特効薬もマニュアルもありません。人間として当然やらなければならない当たり前のことや簡単なことをやり続けること、言いかえると「凡事徹底」が大切なのです。簡単な事が完全にできるようになって初めて次の難しいステップに進むことができるのです。
 本校では「明るい挨拶」「きっちりした服装」「さわやかなマナーとルールの遵守」を基本に生徒達の人間力を育てていきたいと考えています。