中学・高等学校の挑戦~④新しいコース制の導入
本校では、学力の向上を図るために数々の取り組みを検討していますが、その第一は来年度からスタートする高校での「選抜特進」「特進Ⅱ」「特進Ⅰ」という新たな3つのコースの設置です。
かって本校は中学3クラス、高校4クラスの小さな規模の学校でしたが、昭和60年(1985年)に国際社会で活躍できる人材を育成するということでいち早く『国際科』を設置し、以降20年間にわたり『普通科』と『国際科』という二つの異なるカリキュラムに基づき生徒募集を行なってきました。そして、2年前にクラス数の増加と生徒の進路希望の多様化にこたえるため、普通科の中に『応用Ⅰ類』と『Ⅰ類』という二つのコースを設置し、高校入学後に本人の進路希望や能力・適性を勘案してクラス分けを行ない今日に至っています。現在は普通科の応用Ⅰ類が2クラス、Ⅰ類が3クラス、国際科が1クラスの計6クラスになっています。今回の狙いは、更に個々の生徒に対するきめ細かい進路指導を行なうために現行のクラス編成を抜本的に見直し、入学者選抜の際に将来の進路希望や目標に応じたカリキュラムやコースを明示し、生徒に選択してもらおうとするものです。
「選抜特進」コースは東京・京都・大阪等の超難関国立大学を目指すコースであり、「特進Ⅱ」や「特進Ⅰ」は基本的には従来の「応用Ⅰ類」と「Ⅰ類」に相当するコースです。昨今、国公立大学においては独立行政法人化に伴い、従来にない改革が進んできています。また、私大においても学部の新設や再編成、特色づくりが進み、入試制度に関しても3年生の夏からA・O入試や推薦入試が開始されるようになってきました。こういった入試制度の変化にも柔軟に対応していかなければなりません。
今回のコースはすべて特進という表現を使用していますが、〝自分が希望する大学であれはどの学部であっても良い〟ということでは進学することだけが目的になってしまいます。早期に自分なりの進路目標を設定し、真面目に努力することによって、あくまで自分が進みたい国公立大学や難関私大の学部や学科に合格できる学力の修得を目指していこうとするものです。生徒達がそれぞれ早期に自分なりのコースを選択することにより、最終の進路満足度を高めていって欲しいと思っています。