日本を知る
今後ますますグローバル化の進展が予想され、世界のさまざまな国の人々との交流が活発に行なわれるようになってきます。その時に大切なのは日本のことをしっかりと理解し説明できるということです。我々はややもすると現在起こっている政治や経済面だけに目を奪われがちですが、それぞれの歴史や伝統、文化、宗教、著名な人物等をしっかりと把握しておかなければなりません。
かつてアメリカのジョン・エフ・ケネディー大統領が日本で尊敬する人物として「上杉鷹山」* をあげた時に、その場に居合わせたほとんどの日本人記者がこの名前を知らず非常に恥ずかしい思いをしたということが話題になりました。
私も以前、外国の方から日本の古都である奈良や京都のことを細部にわたって質問されて十分な説明ができず冷や汗をかいたことがあります。
国際社会においてはお互いに相手の立場に立って物事を考え行動するという『共生』の思想が不可欠ですが、このためには日本のことを知っていることが前提です。しかし、残念ながら今大人達が子ども達に日本の歴史や伝統、文化といったものを伝えきれているかどうかは疑問です。私も最近になってまだまだ知らないことがあまりにも多いと感じています。これから自分自身も勉強しながら機会ある毎にこういったことを生徒達に話していきたいと思っています。
*上杉鷹山 江戸時代、当時では稀な民主主義的な政治哲学で現場重視の姿勢を貫き衆知を集めて窮乏の極みに陥った米沢藩を見事に復活させた人物