稲作が育てた日本人の心
11月15日(水)、全校朝礼で日本人の特徴である和の精神と優しさについての話をしました。日本人は農耕民族であり、永い間稲作を通じて独特の生活文化を形づくってきました。稲の生育のためには大量の水が必要となりますが、連作ができるので土地を移動する必要はなく集落が形成されました。水を安定的に確保したり田植えや刈りとりの作業を円滑に行なうためにはお互いに協力することが不可欠ですし、病虫害を発生させると他の人に迷惑をかけることになるため、常に相手のことを気遣わなければなりません。これが日本独特の和の精神や相手に対する思いやりや優しさを育ててきたと言えるのです。
『優』という字は〝人に憂う〟と書きます。優しさというのは相手のことを気遣うことなのです。そして優れるという意味もあります。優れた人というのは優しい人であり、自分がして欲しいと思うことを他人にしてあげるという気持が何よりも大切だと思います。今、いじめということが問題になっていますが、自分がされたら嫌だと思うことを他人にするというのは論外です。
生徒達が自分と同様他人を大切にすることを心がけていって欲しいと思っています。