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勤労感謝の日にあたって

 世界各国にはそれぞれ暦がありますが、これらを調べていくとその国の歴史や文化を知ることができます。日本の暦の歴史は古墳時代の六世紀に百済からもたらされたのが最初で、その後飛鳥時代の604年(推古12年)に元嘉暦を用いたという記録があります。その後時代の変遷を経てさまざまな暦が使用されてきましたが、1873年(明治6年)から現在の太陽暦(グレゴリオ暦)に切り変わりました。現在日本の祝日は全部で15ありますが、1999年のハッピーマンデー法の制定によりいくつかの休日が月曜日に移行することになりました。
 本日11月23日は『勤労感謝の日』ですが、「勤労を尊び、生産を祝い、国民がたがいに感謝する日」ということで1948年に制定されました。
勤労感謝の日が制定される以前には『新嘗祭(にいなめさい)』が行なわれていました。この新嘗祭は古くからの重要な国家行事であり、農作物の恵みに感謝する重要な儀式でした。「新嘗」とはその年に収穫された新しい穀物のことです。勤労感謝の日を制定するにあたっては、日本は永い間米を中心とした農業にたずさわってきたこともあり「新嘗祭」として祝いたいという意見もあったようです。しかし、最終的には日々の労働によって「農作物」という形のあるものが目に見えて返ってくることが少なくなり、サービス産業等も含めた幅広い意味を持つようになってきたということで、現在の勤労感謝の日が定められたようです。
 働くとは〝傍を楽にする〟という意味がこめられています。単に生活のために労働するということではなく、世の中のために役立つという視点で勤労の目的を再認識していきたいものです。