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日本の伝統と文化 ~干支

 今年いただいた年賀状には猪(いのしし)の絵柄が数多く見られます。また「あなたのえとは何ですか」という質問に対して、通常「ねずみ、うし、とら、うさぎ・・・いのしし」というように答えると思います。
亥.jpg 干支.bmp

 しかし、「えと」という字は「干支」と書くように十干と十二支を組み合わせたものなのです。つまり、10(十干)と12(十二支)の最小公倍数は60であることから干支は60期で一周することになります。このことから60歳になると暦が元に戻るという意味で還暦のお祝いをするのです。
十干は五行(木、火、土、金、水)を更に陽を表す兄(え)と陰を表す弟(と)とした上で、 甲(きのえ)乙(きのと)、丙(ひのえ)丁(ひのと)、戊(つちのえ)己(つちのと)、庚(かのえ)辛(かのと)、壬(みずのえ)癸(みずのと)の10に。
 十二支は12年で太陽の周りを一周する木星の軌道をベースにしているため、子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)の12に分かれています。そしてわかりやすいように動物の名前がつけられたのです。
 世界の十二支を見ると中国や台湾、韓国、ロシアでは同様の呼び名になっていますが、チベットやタイでは兎の代わりに猫、猪の代わりには豚になっているようです。この組み合わせは全部で60通りあるということになりますが、今年の干支は丁亥(ひのとい)となり、干支の組み合わせでは24番目にあたります。亥という文字は「とざす」と言う意味があり、草木の生命力が種の中に閉じ込められた状態を表しており、無病息災の象徴であると言われています。
 ちなみに平成18年は丙戌(ひのえいぬ)、平成20年は戊子(つちのえね)ということになります。
また甲子園球場ができたのは、大正13年(1924年)、つまり暦の最初である甲子(きのえね)の年です。干支の理解を深めるために歴史をさかのぼり、壬申の乱(672年)や戊辰戦争(1868年)について調べてみるのも良いかも知れません。