基礎・基本の大切さ
2月7日(水)、全校朝礼で、昨日の校長通信に掲載した内容を中心に〝基礎・基本の大切さ〟を話しました。スポーツにおいてもお稽古事においても、学校の勉強においても基礎基本をおろそかにしていては決して上達することはできません。私は学生時代にバレーボールに取り組んできましたが、ジャンプ力・背筋力等の筋力や持久力といった基礎体力、パスやレシーブといった基本が出来ていなければ、いくら高度な戦術を組み立てても何の役にも立たないということを実感しました。スポーツの場合にはすぐに目に見える形で結果が明らかになります。しかし、学業については、基礎・基本の重要性についての考え方が明確になっていなかったように思われてなりません。
先日、日本経済新聞の教育というコラムに〝教育再生の核心は基礎反復〟という記事が紹介されていました。これによると、1989年に自ら学び自ら考えるといった「新しい学力観」が提唱され出した頃から、伝統的な読み、書き、計算の反復練習が軽視されるようになり、これらが旧式の「詰め込み教育」「画一的教育」と見なされるようになった。この結果、小学校における読み・書き・計算の反復練習が廃れ、基礎的な計算力や言語能力が著しく低下し、「学力低下」「学校の荒廃」「生きる力の低下」につながった。ということです。ゆとり教育や新しい学力観が目指した〝自ら学び自ら考えることにより創造力を育む〟という方向性は間違っていないと思いますが、それは基礎学力の上に成り立つものです。詰め込み教育と基礎を反復徹底する教育とは決して同一ではありません。基礎・基本を大切にするという点ではスポーツと同じであると思っています。
本校においても今一度、基礎・基本の徹底をはかっていかなければならないと思っています。