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『不都合な真実』を観て

 先日、二人の友人から相次いで環境に関する情報が寄せられました。一人の方からは、“前アメリカ合衆国の副大統領であったアルバート・ゴア氏の『不都合な真実』という映画が上映されているので、是非見て欲しい”というものであり、もう一人の方からは『世界水フォーラム』に関する情報を送るので参考にして欲しいというものでした。お二人の意図は、何らかの形で生徒達に環境の大切さを訴えていただきたい、ということだろうと思います。
 前者についてはロードショウとの関係があるため、何とか時間をつくって観賞してきました。この作品は、地球温暖化をテーマにしたゴア氏の講演記録をベースに私達人類の緊急課題を提起したドキュメンタリー映画であり、アカデミー賞の有力候補にノミネートされているようです。
近年、我々が大量に輩出する二酸化炭素の影響で地球の温暖化は急速に進んできています。この結果、局所的な豪雨やカトリーヌに代表される超大型の台風の発生、世界各所における砂漠化の進行、またヒマラヤ、アルプス、ロッキー、キリマンジャロといった氷河の消滅、海水温の上昇による珊瑚礁の死滅とこれに伴う魚介類への影響、北極海の氷の融解、マラリアをはじめとする熱帯性伝染病の地域拡大等さまざまな現象が生じてきています。
これらのベースにあるのは、この100年間に3倍以上に増えた世界人口と急激な工業化です。そして我々が避けて通れない現実は、これからますます地球の人口が増加し2050年には90億人に達するということ、BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)に代表される国々の工業化が急速に進展するということです。
この映画では、〝このままの状況を放置すれば、南極大陸の西部地区やグリーンランドの氷が解け出し、海面が実に6メートルも上昇することになる。そして地球上の多くの陸地が水没することになる〟というシミュレーションが提示されています。
 我々の住む地球は我々自身で守るということが大切です。さまざまな機会を通じて生徒達にも環境保護の大切さについて訴えていきたいと思いました。