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中学改革について~③一貫選抜2クラス設置の意味

 今回、一貫選抜コースは2クラス80名の募集を行ないますが、何故2クラスにするのかという理由を説明します。現在、多くの学校ではいわゆる「特進」や「特別」コースについては1クラスが多いのも事実であり、本校の1学年の定員は160名と小規模のため、一貫選抜は1クラスで良いのではないかという意見もあると思います。しかし、1クラスの場合、クラス替えができないという大きなディメリットがあるのも事実です。
 本校では、〝将来社会で活躍するリーダーの育成〟を教育目標に掲げており、詰め込み式の知識偏重型の教育を目指しているわけではありません。中学・高校時代は人生における最も多感な時期であり、この年代の経験の幅が将来を左右することになります。とりわけ、人との出会いは極めて大切であり、自分と全く異なる生い立ち、価値観、能力、性格、考え方等を持つ人と接することにより、人間的な成長がはかれるのです。一方で、この時期には友人関係で悩むといった事象が生じる恐れもありますし、小学校を卒業して中学に入学した40人が高校3年までの6年間、一つのクラスで学校生活を送るということになると、生徒間や先生との関係も一つの枠の中に固定されてしまうことになります。そして、次第に緊張感も薄らぎ、一部には挫折感や意欲を失った生徒が出てくることも懸念されます。
 こういった状況にも配慮し、本校では中学入学時点で、『一貫選抜コース』と『発展コース』の2つのコースによる募集を行ないますが、いずれのコースにも複数クラスを設置するのは、毎年クラス替えを行なうことにより、集団の中で生徒達の成長をはかることを目指すという考え方なのです。