「AO入試」を目指す生徒に期待すること
以前の校長通信で、慶應義塾大学や大阪府立大学のAO入試について紹介しましたが、近年、AO入試を実施する大学は、国公私立ともに年々増加しており、本校でもその対策を強化するために本年度対策チームを編成しました。
それでは、AO入試に向いている生徒とはどのような生徒なのでしょうか。そもそも、ペーパーテストでは測れない問題発見能力や課題解決能力を重視する選抜ですから、面接や集団討論、そして小論文試験が実施される大学が多いようです。大学によっては、個性的な選抜方法を実施するところもあり「セミナー方式」「プレゼンテーション方式」「フィールドワーク方式」「ディベート方式」等、本当に様々です。
ある業者が、大学の入試担当者に実施したアンケートによると、AO入試の受験生にどのような資質・能力を期待しているかという問いには、1.コミュニケーション力 2.探求心 3.論理的思考力が上位を占めたそうです。従って、無口よりはっきりと自分の考えを主張できる生徒、課題にじっくりと取り組める生徒、そして世の中の色々なことに興味があり、自分なりの目標を持っている生徒等が向いているということになるのかも知れません。但し、一般入試合格者と比較すると、どうしても基礎学力不足は否めないなどの理由で、AO入試合格者に対する特別教育(フォロー教育)を実施している大学が多いということです。このことからもわかるように、しっかりとした基礎学力の修得の上に立ってAO入試を選択することが大切なのです。受験に際しては、テストがないからといって、基礎学力をつけることをおろそかにせず、取り組んで欲しいと思います。
また、AO入試合格者が入学後、大学生活においてどのような能力を発揮しているか、という問いには、1.リーダーシップ力 2.コミュニケーション力 3.言語表現力 があげられました。
そして、入学後にはAO入試合格者が一般入試合格者よりも著しく学力伸長度が高く、学生たちのリーダーとして活躍しているということも多くの大学で指摘されています。