中学改革について~⑨特色あるキャリア教育の充実
本校は地元の皆さんの強い思いで創設されましたが、その中心は雲雀丘学園の初代理事長であるサントリー株式会社の創業者である鳥井信治郎氏です。その後今日に至るまで、本学園は同社から人や資金はもとより、生徒の教育面に対する色々な支援をいただいています。
一昨年の愛知万博においては「子ども環境サミット」が開催され、本校の中学生12名が日本代表として参加しましたが、これにも同社からの絶大な支援があったのです。このサミットは世界各国の子ども達が一堂に会し、それぞれの自分達の取り組みについての研究発表を行ない、より良い環境について考えるというものですが、これに備えて本校の生徒達は事前に同社のドリーム・キッズ・プロジェクトが主催する熊本県にある〝森と水の学校〟に参加し、水に関するさまざまな研究をさせていただきました。
このような経緯も踏まえ、来年度より『サントリー特別講座(仮称)』をスタートさせるという方向で、現在細部のツメを行なっています。本校においては、人間教育の充実を教育方針の基本に位置づけていますが、この講座の狙いは、現在人類の最大のテーマである地球環境の中の水や食糧、エネルギー、生態系の変化、大気汚染といった各分野についての特別授業を展開することにより、子ども達に環境についての認識を深めさせ、併せて、人間力を高めていこうとするものです。具体的には、社会で活躍している一流の人材による講演や企業の研究現場や物づくりの実践事例等の本物に触れさせることを検討しています。
また、これまでも、本校においては将来の進路選択を視野に入れた校外学習や職場訪問、職業インタビュー、「わたしの仕事館」での仕事体験等独自の進路教育を行なっていますが、これらと今回の特別講座との連携を強化することにより、生徒達が将来の夢を見つけ出し、明確な目標を持って学習するようにしていきたいと考えています。
そして、雲雀丘学園中・高校としての特色あるキャリア教育の更なる充実をはかっていく予定です。