« 教育実習生に送る~⑥エネルギー問題 | メイン | 継続は力なり ~50年の伝統 »

成功の連鎖~篠原悌三氏をお招きして

  昨日(6月30日)、NPO「GREEN SOLUTIONS」理事長で地域の「雲雀丘山手緑化推進委員会」の委員長である篠原悌三さんに来校いただき、本校生徒会とインターアクトクラブ主催の講演会を行ないました。
  篠原さんは、昨年の地域清掃をご縁に「荘川桜」をご寄贈していただく等、以前の校長通信でも何度か紹介させていただいている方です。この篠原さんが、先日、ネパール国から「クリエーション アワーズ」という賞を日本人で初めて受賞されたということで、是非、本校でお話を聴かせてくださいとお願いし、今回の講演会が実現することになりました。当日は、本校インターアクトクラブと交流のある百合学院インターアクトクラブの生徒もお招きしました。インターアクトクラブ顧問からの紹介の後、以前に篠原さんが出演されたテレビの録画を拝見し、その後、ご本人からパワーポイントを用いて非常に示唆に富んだ体験談を詳しく分かりやすくお話していただきました。
  熱帯地方で行なわれている焼畑農業は、ほんのわずかな耕地を得るために非常に広い範囲の森林を焼いてしまうため、雑草が生えて熱帯雨林の樹木の種子が発芽できないという現状や日本では想像できない貧困の状況、その中で「1本切ったら、10本植える」という方法で森林を活かしている国があること、木を植えるだけではなく、木を植える人を育てるため、アジア各国で学校設立の援助をしていること、学校設立にあたってはその国のその地域の人達の自立的運営を支援するため、工事に参加してもらい、自分達が学校の建設に参画したという意識を持ってもらうことなど、実に多くのお話を紹介していただきました。
  篠原さんはこの活動を行なうにあたって、定年退職後、東京大学を受験され研究生として各国の調査にあたられたそうですが、「本気で努力すれば大抵のことはできる」という力強いメッセージをいただきました。本気で努力すれば必ず自分のものとなる、また本気で努力していれば必ず誰か助けてくれる人が現れ、思いが実現する。そして、成功した時は、なぜ、成功したのかをしっかり考えることにより更なる成功に結び付けるということも話されました。
  現在、篠原さんは、主として地域の緑化活動とアジアの植樹活動に注力されています。「ACT LOCALY-TRY GROBALY」-地域で成功したことを世界で試してみる、そして、世界で成功したことをもう一度、地域に持ち帰る。これを繰り返すことで、成功の質が上がっていくという「成功の連鎖」は私たち教育に携わる者にとっても大きな示唆を含んでいるように感じました。小さな成功体験を積み重ねることにより、生徒達が自信を持ち、安定した自立へと向かっていくことが何よりも大切であると思っています。
  地域との活動とともに、篠原さんとのご縁を今後とも大切にしていきたいと考えております。篠原さん、どうもありがとうございました。
変換 ~ 6月30日インターアクト 002.jpg 変換 ~ 6月30日インターアクト 005.jpg