硬式テニス部全国大会への道
本校には顧問の先生方の熱心な指導により、素晴らしい成果に結びついているクラブが数多くあります。そのうちの一つが硬式テニス部ですが、この度顧問である野村先生に手記をいただきましたので少し長くなりますが紹介したいと思います。
〝兵庫県春季テニス大会団体(兼中学総体団体予選)は兵庫県第3シードでした。1回戦はシード、2回戦は神戸市立長坂中学校と対戦し5勝0敗で勝ちました。2回戦は実力校の武庫川中でした。本校は中3が4人しかいなく、残りのメンバーは中2が5人、中1が1人だったので、武庫川中とあたることがわかったときはすごく不安でしたが、1ヶ月以上前から対武庫川中に対して意識を高めることをしてきたので、結果は4勝1敗で余裕の持てる内容で勝ち上がることができました。
準決勝からは本大会に入り、大山への林間学舎1日目の26日に、神戸ローンテニスクラブでありました。準決勝の対戦相手は神戸女学院ですが、1人県ベスト8以上の力を持つ選手がいるので1敗は覚悟する必要がありました。残り4試合で3勝しなくては駄目です。昨秋の大会では4勝1敗で勝っていますが、その時にはこの選手は出ていませんでした。この試合に勝って決勝にいくと、近畿大会(8月7日、岸和田市蜻蛉池公園)への出場権を獲得するとともに、全国大会の関西地区予選に兵庫1位でエントリーできます。
私は生憎林間学舎の引率のため参加できず、別の先生に監督をお願いすることになりました。応援していた保護者の方に伺いますと、気持ちの入った素晴らしい試合で4勝1敗の勝利で決勝戦に進みました。決勝は昨年と同様に、園田学園との試合です。園田学園は昨年まで3年連続全国優勝をしており力の差は歴然としていますが、今年のチームは少し小粒ということもありかなり善戦しました。結果は5敗でしたが、中には5-7で敗戦という試合もあり、これを次年度につなげていきたいと思っています。
全国大会の関西地区予選は7月30日に滋賀県の長浜ドームで行われました。
この大会は、昨年度全国優勝をした園田学園(昨年度実績で全国出場権あり)を除く、大阪上位3校、兵庫上位3校、京都及び奈良上位2校、滋賀及び和歌山上位1校の、合計12校で6つの出場権を争うというものです。関西の女子のレベルは高く、大阪の城南学園(昨年全国ベスト4)、樟蔭東(同ベスト8)京都の立命館宇治(同ベスト8)と強豪揃いです。残念ながらこの3校は園田学園に匹敵するレベルにあるので、3つの出場権は奪われています。(すべてスクールでテニスをやっていた選手の集まりなので、雲雀丘とは同列では比較できませんが)今年は滋賀の光泉中にスクールの選手数名が揃っており力をつけていました。
また、奈良県では昨年優勝校の奈良女子大学附属中が、今年は決勝でまさかの敗退を喫し、2位で関西予選に臨んでいました。結果、トーナメントの左半分のゾーンに雲雀丘と力が拮抗した学校が集まり、本校は兵庫県1位だったので、右半分のゾーンに入ることになりました。兵庫2位の神戸女学院は奈良女子に、兵庫3位の松蔭は光泉に2勝3敗で初戦敗退し、残るのは雲雀丘のみになり兵庫の意地をみせる必要が出てきました。1回戦はシード、2回戦は樟蔭東と当たり5敗で敗退し6位決定戦に回ることになりましたが、この結果は私も選手も保護者も最初から予想していたことなので、気落ちすることはなく次の試合に集中することができました。敗者復活の6位戦は奈良1位の大淀中でした。事前の試合を見る限りでは、なぜ奈良女子大附属が負けたのかわからないような面があったので、気分的にも楽でした。結果はダブルス2が6-1、ダブルス1が6-2、シングルス3が6-1で楽に3勝し、5年連続6回目の全国大会の切符を手にしました。
『継続は力なり』と言われますが、5年の歳月の長さと続けることの苦しさを実感し、嬉しかったよりホッとしました。
先日行なわれた「オープンスクールのクラブ体験」においても女子テニス部の活動が対外的に評価されていることを実感しました。小4~小6まで30人以上の生徒が参加していましたが、今すぐにでもレギュラーになれるお子さんも数名おられました。また高校へのクラブ体験には、中2で兵庫県ベスト8位のお子さんも参加していただきました。また部員の生徒達が参加者に対してすごく親切に接しているのも嬉しかったです。このようにクラブの頑張りが学校のために少しは貢献していることを実感しています。
部活動も学業も先生の情熱によって生徒達の力を大きく伸ばすことにつながるのは間違いありません。指導者の大切さを強く感じています。