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模試試験結果から見た学力分析

スタディーサポート

  高1の保護者会では、大学入試状況の説明に続いて、クラス担任で数学科の先生から模擬試験の受験状況と学力分析の報告がありました。本校では校内の定期考査以外に年間6回の模擬試験の受験を行なっていますが、現在までに希望者模試を除いて3回実施しています。この中で、4月と8月には同じスタディーサポートを実施しているため、この結果からは成績の推移を知ることができます。これによると平均偏差値は上昇、成績上位者数は各階層で増加、成績不振者数は減少しており、英語・数学・国語のすべての教科において成績は上昇しています。これだけを見ると順調に学力が伸びているように思われますが、模試と同時に調査された学習習慣については看過できない状況になっています。今回は、学習習慣の中で家庭学習の時間と学力との相関をとりあげてみると、大きく4つのタイプに分かれます。
   第1のタイプは家庭学習の時間が十分で学力の到達度も高い集団。
   第2のタイプは家庭学習の時間が十分なのにもかかわらず学習到達度が低い集団。
   第3のタイプは家庭学習の時間が不十分なのにもかかわらず学力到達度が高い集団。
   第4のタイプは家庭学習の時間が不十分で学力到達度の低い集団。
第1のタイプは理想形ですが、全体では4人に1人くらいしかいません。問題は第3と第4の家庭学習の時間が少ないタイプです。高校の授業の内容は中学に比べると、質・量共大きく異なってきています。すべての教科において、学校での授業と家庭学習をしっかりやらなければ学力を向上させることはできません。学力は概ね学習習慣に比例すると言われていますが、これはスポーツにおける運動能力と練習時間との関係と全く同じ傾向です。そして、実に4人に1人が第3のタイプに属しています。現時点では、要領やこれまでの「学力貯金」で何とかこなしていますが、学習内容は更に難しくなってきます。このまま努力を怠っているとその「貯金」を使い果たしてしまい、やがて成績が低下し、第4のタイプになるのは間違いありません。第2のタイプの人は悲観する必要はありません。学習方法を見直す等の努力を継続してください。すぐに成果は現れませんが、3ヵ月続けると必ず学力は伸長します。
  志望する大学や学部に進むためには、高校生活の3年間で2000時間の家庭学習が必要であると言われています。1日あたりにするとおよそ2時間です。「自分は力がある。やろうと思えばいつでもできる。」という言葉はできない人の言い訳です。最後の1年間で追い込もうと思っても1日6時間の家庭学習は不可能です。既に半年が過ぎましたが、今ならまだ間に合います。今のうちに是非しっかりした学習習慣を身につけておくようにしましょう。