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切磋琢磨する

校長室

  11月15日(木)、横浜市立みなと総合高校の角田先生が来校されました。同校は平成13年11月に設置、翌年4月に第1回の入学式を挙行され今年で6年目を迎えます。角田先生との出会いは、前任校である大阪府立芦間高等学校時代に遡ります。芦間高校も『大阪府の高等学校の特色づくり・再編整備』の一環として、平成14年4月に初めての新入生を迎えた総合学科制の学校です。両校は、横浜と大阪という離れた場所にありますが、同時期に総合学科として設立されたということもあり、共に充実した教育活動を目指してこれまでもお互いに情報交換を行なってきました。
  みなと総合高等学校が学校教育目標として掲げるのは、「自己の可能性を伸ばし向上しようとする生徒」「他者を理解し共に生きようとする生徒」「自分で判断し自分から行動しようとする生徒」の育成であり本年度の指導の重点は、「ガイダンス機能の充実」「グローバル教育の推進」「社会のルールやマナーの修得」であり、これらの点については大きな差はないように思われます。しかし、総合学科の特徴は“将来の自分の進路は自分で切り拓く”ということであり、言い換えると、まず将来何になるのかという目標を設定し、その後で学習する内容を選択していくということです。そのためには、進路ガイダンスが非常に大切になってきますし、「課題研究」や実社会の状況を伝える「産業社会と人間」や「総合学習」といった授業がポイントになってきます。
  本日は“私立と公立”“普通科と総合学科”という異なる立場での意見交換を行ないました。現在、本校においては色々なキャリア教育を実施していますが、総合学科での取り組みの中にも参考になることが多いように感じました。
  また、公立高校の悩みの1つとして、日が経つにつれて当初の創立の精神が希薄になってくることがあげられます。公立・私立の両方の校長を経験して、”私学の強みは何と言ってもバックボーンとしての創立の精神が脈々と受け継がれていることである”と感じています。今、本校は新しい学校づくりを目指してさまざまな改革に取り組んでいますが、創立の精神への回帰(原点に戻る)を改革にあたっての基本の柱にあげています。
 角田先生は明日、京都の堀川高校を訪問されるとのことです。我々も常に生徒の育成という視点に立って、他校の良いところを積極的に取り入れ、切磋琢磨していかなければならないと改めて思いました。