穎明館中学・高等学校の教育活動
穎明館中学・高等学校のホームページより
久保田先生が校長をされている穎明館中学・高等学校では、昨年「学習評価の改善を最優先に考えた結果、ついに『1期制』の採用」に踏み切られました。同校においては、生徒の成績は10年以上も前から相対評価ではなく絶対評価を採用していますが、これを生かしていくためには、生徒が指導目標に対してどの程度まで習熟到達したかを客観的に測ることが必要であるという考え方に立っています。そして、最終の到達目標基準を「5年生(高校2年生)時点でセンター試験90%以上の得点獲得」においておられます。これを実現するためには評価試験に対する高い信頼性が前提であり、単元毎の評価テストをきっちりやることが基本になっています。これらの評価テストは教科別・科目別・学年別に通常の時間割の中で実施することになっているため、従来の中間・期末試験のように日程を決めてやる必要がありません。そうなると学期の枠を残しておく理由がなくなり、最終的に1期制にしたとのことですが、同校の進学実績は国公立や難関私大に多数の合格者を出す等素晴らしいものになっています。
穎明館(EIMEIKAN)のE-M-KにはExperience(経験)Morality(道徳)Knowledge(知識)3つの意味があるようですが、評価方法の改良とキャリア=エデュケーションを基軸に、学力形成と人格形成のバランスのとれた教養人を育てることが教育目標になっています。このため、普段の学業のみならず、芸術鑑賞日や文化祭・体育祭、USA・カナダ体験学習などの行事が充実しています。また、父親の会の年1回の開催や卒業生による私的ガイダンス、ゼロ時限のさまざまな活動、図書館の早朝開放、朝の食堂運営といったユニークな取り組みも行なっておられます。同校ではこれらを「見えないカリキュラム」として位置づけておられるようですが、概ね良い結果になっているようです。
本校にとってもいくつかの参考になる点があるように感じました。今後とも他校の良いところは素直に学び、特色づくりにつとめていきたいと思っています。