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変化への対応 ~トンボの眼~

複眼の代表格トンボ

  12月5日(水)、明日からの定期考査を前に朝の全校朝礼において、「複眼で物を見る」というテーマで話をしました。
  我々脊椎動物とは全く違う進化を遂げた昆虫たちは、自然環境に対応した卓越した身体能力を有しています。その中でも飛翔する多くの昆虫は“複眼”と呼ばれる眼を持っています。複眼は個眼と呼ばれる小さな眼の集まりですが、ハエは約2000個、ホタルは約2500個、トンボは約2万個もの個眼から構成された複眼を持っています。複眼の特徴は広い視野が得られるということであり、頭や眼を動かさなくても色々な方向の微小なものまで認識することが出来るのです。これは人類が有する高度な科学技術にも勝るとも劣らないほど、非常に高度なものです。動きの素早い獲物を捕らえ、鳥等の外敵から身を守るためには、広い視界を見渡し、細かい動きまで捉える眼が必要であるからです。目先のものしか見えず物事をくっきりと見ることができなければ、進化の過程において生き残ることはできなかったでしょう。
このことは我々現代人にもそのまま当てはまります。今の時代はグローバル化が進展する等従来とは比べものにならないくらい、大きく変化し続けています。このような状況下においては、一面的な物事の見方では判断を間違うことが多くなってきます。広い視野を持って、様々な角度・視点から鮮明な情報を集め、判断し、行動するということが必要なのです。まさに「変化はチャンス」です。「複眼で物事をとらえる」という能力を是非身につけて欲しいものです。
  明日からは、定期考査が始まりますが、全力を尽くしてください。