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保護者の皆さんとお話して~大学への進学~

授業中

  保護者の方々の悩みの一つは、子どもの将来の進路であるのは間違いありません。わが子の幸せを願わない親はありませんが、お話していて気になるのは“国公立大学を目指したい。 もし駄目でも有名私立学校には何とか進学させたい”という大学進学への気持が強すぎる、言い換えると大学への進学が最終の目標ということになっていることです。
  大学への進学は手段であって目的ではありません。確かに、以前は有名私立大学を卒業して一流会社に入社すれば一生が安泰である、というような風潮があったのは事実です。しかし最近ではこのようなパターンは崩れてきています。社会で必要とされるのは「○○大学を出た」ということではなく、「何が出来るのか」「何をしてきたか」ということなのです。大学に合格した途端に〝燃え尽き症候群〟になり、勉強する意欲がなくなってしまう人、当初考えていた大学生活と現実との差に失望し、夏休みまでに学校に来なくなってしまう人も少なからずあるようです。また、折角就職しても3年以内に会社を辞めてしまう人が3割もいるのです。このような事態を防ぐためには、将来どういう分野に進みたいのかをあらかじめ考えて、学部や学科を選ぶことが大切ではないかと思います。どの職業につくかという明確な目標がなくても、大まかな方向は決めておいた方が良いでしょう。
 
  将来の進路は最終的には子どもに決めさせなければなりませんが、親として考える材料やきっかけを与えることが大切です。そのためには、家庭において、世の中のトレンド、世界や日本の社会情勢、仕事に関する内容等をさまざまな機会を通じて話をしてあげる必要があると思います。
この休暇中には是非このような場を持って欲しいものです。