学校改革が目指すもの
これまで入試説明会やホームページを通じて学校改革について触れてきましたが、もう一度お話してみたいと思います。
現在、あらゆるところで〝現状を打破していこう〟という動きが出てきていますが、この際に考えておかなければならないのは、とりあえず綻び(ほころび)を修正するといった部分的な考え方ではなく〝原点に戻って改革する〟ということです。
従って、今回の中学や高校の改革にあたっても、本学園が創設時に目指していた「ビジョン」に今一度立ち戻ることを基本にしています。
本校の創立の精神は『孝道を人間の根本義と考え 社会のために尽くす精神を最も尊重し よりよい社会国家を生み出すべく 心を素直にもち すべてに感謝の念を捧げ 健康な体力とたくましい実践力をもつ強い人間を創ることを念願としています』と謳われていますが、これは一口で言うと『社会で活躍できるリーダーの育成』です。
残念なことに今、日本は国際社会における地位の低下が顕著になってきています。国債の格付け、公的債務額、GDPの比率、1人当たりGDPや貧困率・貯蓄率、生徒の学力、犯罪検挙率、環境への取り組み、ODA(政府開発援助)等といった指標が軒並み低下しており、このままでは早晩日本は国際社会から見向きもされない国になってしまうのは間違いありません。これはまさにしっかりとしたリーダーの不在と国民一人ひとりの危機意識の欠如が大きな原因ではないかと思います。
この状況を打破し、これからも日本が生成発展していくための鍵は、国を挙げて〝将来社会で活躍する骨太のリーダーを育てていく〟ことしかありません。
本校においては、創立時より受け継がれている精神をベースとし、中・高等学校の校是である「高い志を持って自分自身を厳しく律し目標達成に向けてたゆまぬ努力を続ける」という〝高志・自律・努力〟の実践を通じて人間力と学力を兼ね備えた人材の育成を目指していきたいと思っています。